へなちょこ司法書士のあーでもない、こーでもない日記


by hawoo
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本日のお題は『引き直し』

そもそも債務整理ってどんなことをするのか、というと
つまり、借金の整理です。 …そのまんまですね(苦笑)

大雑把な流れとしたら、債務者から聞き取りをして、実際に『引き直し』をして、それで何種類か手続きのうちその人に向いている手続きを選択することになります。
まぁ、あえて引きなおししないケースもありますが。

ところで『引き直し』って作業を知ってますか?
おそらく、少し前にニュースでさんざんやってたのでほとんどの人が知ってると思いますけど。あの『グレーゾーン金利』とかあのあたりのことです。

簡単に言うと、現在、多くの消費者金融は利息制限法の上限利率を超える金利で貸付をしています。だいたい27~29%ぐらいのケースが多いかも。
受験生なら1度は条文をひいたことがあるはずですが、本来、利限法を超える部分は無効です。元金が50万なら18%以上の部分。
でも、業者は本来無効であるはずの金利を平気でとっています。
なんでそんなことができるのか、というと『出資法』っていうのがあって、そこで29.2%を越える金利をとった場合には罰しますよ、という規定があるからです。
つまりその29.2%を超えなければ処罰されないって事なんです。
たから『無効だけど借りる人達も文句言わないし、処罰されないんだったら、まぁ高い金利取ってもいいんじゃねーの』って感じになる訳です。

それで高い金利に基づいて繰り返されていた借入と返済を、各業者から開示された取引履歴にもとづいて利息制限法の上限金利で計算しなおす訳です。それが『引き直し』です。
そこで活躍するのが金銭消費貸借のあたりで出てくるいくつかの判例だったりする訳です。
『超える部分は元本に充当し…』ってやつ。

こんな感じで取引を引き直すとかなり残額が変わります。
中には劇的に減額になる人もいます。逆に全然変わらない人もいます。
基本的に取引の長い人ほと圧縮率は高くなるみたいですけど、まぁ、一概にそう言えない時もあるんですけどね。

すっごい簡単に説明すると100万を金利25%で借りて、1年後に125万円払って完済したとします。
それを引き直すと、ホントは115万円でよかった訳なので10万円の過払いって事になります。

私が担当した人で、当初うちに相談に来た時は、(全部で8社ぐらいだったかな…)約400万の借り入れがあって、引き直してみて無理そうだったら破産しましょうか、なんて言ってたのに、実際に引きなおしたら1社以外過払いだった人もいます。
『だって一生懸命返してましたから』って帰り際の笑顔は忘れられないですね。



うーん、なんだか説明が長くなりましたね。
しばらくは仕事の内容をこんな感じでだらだらと書きます(笑)
でもそのうち私が出会ったキャラ濃い目の人達を紹介していきたいと思います。

思わず聞き取り中にもらい泣きをしそうになったり、
『それって人としてどうよ!』って思ったり、
たまらない無力感に襲われたり、
人のためになれたことを実感して「この仕事やっててよかった~」って心から思ったり。
そーゆー仕事です、債務整理って。
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by hawoo | 2006-10-23 22:25 | 司法書士